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対談「総合職×セールスドライバー」
対談「総合職×セールスドライバー」

急なお願いもするが、お礼もきちんと。
それが円滑なコミュニケーションにつながる。

春名
原田班長にはいつもドライバーの皆さんのとりまとめ役としていろいろサポートしていただいて、本当にありがとうございます。原田班長の存在がなかったら、私の仕事は成り立ちません。

原田
春名さんたち事務員とわれわれセールスドライバーがしっかり連携しないと、お客様の要望にお応えできないからね。

春名
入社前、ドライバーの人とのやりとりがこれほどあるという印象は持っていませんでした。

原田
そうでしょうね。確かに、同じ荷物を同じ会社から決まったルートで集荷したり配送したりするだけなら、ドライバーの管理はそれほど大変ではないかもしれない。事務員とドライバーの間のやりとりも、伝票の受け渡しくらいでしょう。もちろんその場合でも、交通事情による遅延への対処といったことは出てくるかもしれないけれどね。いずれにしても、そういうルーティーンの業務に加えて、お客様からはさまざまな要望が来るわけです。業務の都合でどうしても1日早く荷物を受け取りたいとか、臨時に大きな物を運びたいとか……。

春名
本当にいろいろあります。最初は発送係でしたから、エリアで集めた荷物を全国に向けて送り出すという仕事をしていました。突発的にイレギュラーな依頼を受けることも多かったですね。その後は現在まで到着係を担当していますが、原田さんが言われたように、荷物を予定より早くほしい、といった依頼が寄せられます。

原田
われわれが運ぶのは企業間の荷物が多い。それだけに、お客様からの依頼も事業に直結したもので、いろいろなケースがあります。重要度や緊急度も高いですね。

春名
先日も「大きな機械部品を数十個、大至急運びたいが、できますか?」という問い合わせをいただきました。こういう時に頼れるのは原田班長ですから、すぐに相談させてもらいましたけれど。

原田
ああいう依頼は、事務員だけでは段取りできないですね。ドライバーの予定を大きく変えなければならないし、一人の予定が変われば“玉突き型”に、多くのドライバーの予定が変わっていきます。どれくらいの大きさのトラックが必要かという判断もある。どんどん相談してもらえばいいんです。そのための班長だから。

春名
誰が集荷に行くのか、その人の担当分をどうカバーするのか。私は横で聞いていただけですが、原田さんは、その日のドライバーの仕事の分担を、それぞれの気持ちや能力も考えながら、上手に組み替えていく。ドライバーの人たちの班長への信頼も厚いから、みんなが協力的で、すごくいいチームワークだなと思いました。おかげさまでお客様からも「助かった。ありがとう」というお礼の言葉をいただきました。

原田
ドライバーも何とかしようという気持ちで協力してくれたから、うまくいったね。ところで春名さんは、お客様の反応をドライバーに伝えてくれるでしょう? それはすごくいいことだね。ドライバーも喜んでいる。

春名
そこは意識しているんです。ドライバーの人には無理を頼んでいるわけだし、その結果の報告とお礼は絶対に忘れてはいけないと思って。実際「おかげさまであの荷物、無事出荷できました。お客様も喜んでいました」と報告すると「そりゃあよかった。また何かあったら言ってくれ」と、ドライバーさんも笑顔になります。

原田
そういうところから、ドライバーと事務員との間のコミュニケーションも育っていくんだ。

春名
そもそもドライバーの人にとって、事務員からの連絡はあまりうれしくないと思うんです。「お客様からまだ着いていないと問い合わせが来ています」とか、「急ですが、あちらに回れますか?」といったものがほとんどですからね。そのやりとりをスムーズにするのは、日頃からのコミュニケーションですよね。

原田
そう。事務員もドライバーも「お客様の要望にお応えしたい」というところでは一致しているのだし、お互いの立場や事情を理解すれば、最善の解決策を一緒に考えることができるはずだからね。

全国をカバーする輸送網は重要な社会インフラ。
その担い手としての自覚に立って。

春名
事務所でお客様からの電話を受けていて思うのは、福山通運が「最後の頼みの綱」というケースが多いということです。「ほかの運送会社に照会したら、荷物が大きすぎると言われた」とか「その日程では運べないと断られた」という話が多い。なおさら、なんとかしなくてはと思いますね。

原田
そういう依頼をいただけるのが福山通運なんです。お客様のご要望には、とにかくどんなことでも、できる限りお応えする、というのが福山通運のマインドだから。

春名
まさに「小さな荷物からキャタピラまで」ですね。私はまだ入社5年目で分からないことも多いのですが、それは昔からの伝統ですか?

原田
そう言えると思う。もともと福山で生まれた会社で、地元であらゆる物流の要望にお応えしていた。いろいろな物を運んだわけです。お互いに顔の見えるエリア内で、「頼むよ」「任せてください」というやり取りをずっと積み重ねてきた。その依頼主と私たちの間の距離の近さ、親密さというのは、全国に事業拠点を持つ大手企業となった今でも受け継がれていると思う。

春名
物流会社によっては、扱う荷物の大半を小口の宅配便に絞り込んで事業の効率化を図っていますね。

原田
もちろん効率化は大事だと思う。輸送価格を抑えることにもつながるしね。しかしわれわれは「特別積合せ運送事業」を展開しているわけです。改めて春名さんに説明することではないけれど、全国を網羅する幹線輸送網を整備して、そこに荷物を混載するトラックを定期便として走らせている。それは重要な社会インフラでもあるわけです。われわれが物を運ぶのは、社会的な使命でもある。「何でも運ぼう」というわれわれのマインドの源泉は、一つは福山で育った企業ならではのお客様との距離の近さだと思うけれど、もう一つは、この「特別積合せ運送事業」の担い手だという使命感だと思う。「俺たちが運ばないで誰が運ぶんだ」という気持ちだね。

春名
そこは当社の魅力ですね。

原田
そこをもっと伸ばしていくためにも、事務員とドライバーの連携が大切だと思う。事務員がいくらお客様にお応えしたいと思っても、ドライバーが動けなければ集荷も配達もできない。逆にドライバーがお客様から直接ご要望を受けても、それを配送先までの「輸送計画」としてプランニングして実行する事務員がいなければ、実現できないわけだから。

春名
必要なのは事務員とドライバーの密接な連携ですね。

原田
そうだね。一つのチームとして業務に当たることが、会社をさらに大きく成長させていく力になると思う。

春名
これからもいろいろお世話になると思いますが、よろしくお願いします。

原田
こちらこそよろしく。

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