第5次中期経営計画の位置づけ

SDGS

福山通運の経営理念は、「すべての多様な人々と協働し、安全・安心な物流サービスの提供を通じて心豊かで活力のある社会を実現していく」ことを目的としております。まさしく、持続可能な社会の実現に取り組むことです。福山通運は、物流を担う企業としての使命を果たすだけでなく、これからは持続可能な社会の実現を支える企業でもありたいと考えております。引き続きESG経営を推進し、すべてのステークホルダーの皆様のご期待にお応えすべく満足度の向上に努め、安全・安心なサービスをお届けし続けてまいります。

With/Postコロナの時代は、いままでの仕事のやり方、生活の仕方が通じないニュー・ノーマル(新常態)の世界となり、AI、5G、IOT※などのデジタル基盤技術の活用による新しい生活様式に対応したサービスが求められてきます。これらは物流も例外ではありません。このような状況のなか、企業は、今まで以上に「持続可能性(Sustainability)」を高めていく新たな成長戦略が必要となります。第5次となる中期経営計画では、国連で定めた2030年までに世界が達成すべき持続可能な開発目標であるSDGs(Sustainable Development Goals)を踏まえた基本方針を設定し、経営目標の達成を目指してまいります。

  • AI : Artificial Intelligence(人工知能)
    5G : 5th Generation(第5世代移動通信システム)
    IOT: Internet of Things(モノのインターネット

第5次中期経営計画(2023年度)の経営目標

項目 目標値
売上高 3,200億円
営業利益率 7%以上
自己資本利益率(ROE) 7%
7日連続休暇取得
CO2の削減

事業別セグメントの目標

セグメント 主な事業内容 売上高 営業利益
2020年度
予想
2023年度
目標
2020年度
予想
2023年度
目標
運送事業 _ 2,511 2,750 181 195

ネットワーク事業

国内輸送 2,040 2,140 143 146

貸し切り事業

チャーター・ルート配送 471 610 38 49
流通加工事業 加工事業・貨物保管 184 190 31 32
国際事業 国際運送・国際利用運送・通関 78 100 3 8
その他事業 不動産賃貸・商品販売 155 150 22 23
新規事業 _ _ 90 _ 4
セグメント間相殺 △78 △80 △37 △38
合計 2,850 3,200 200 224

第5次中期経営計画 基本方針

持続可能(Sustainable)な成長を実現することで、企業価値の向上に努めるという前中期経営計画の基本方針を継承してまいります。環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に福山通運の企業価値の源泉である創業以来の労使協調の基盤となる従業員満足(Employee Satisfaction)を加えたESG+ESを深化させ、更なる企業価値の向上を図り、SDGsの達成に貢献してまいります。

脱炭素社会の実現への取り組み
環境負荷低減による豊かな自然環境づくり
7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
11 住み続けられるまちづくりを
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
安全・安心で豊かな社会づくりへの貢献
ダイバーシティの推進
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
コンプライアンス体制の強化とリスク管理
企業情報開示の充実
7 つくる責任 つかう責任
16 平和と公正をすべての人に
「働きがい」のある職場環境への取り組み
多用な人材の育成と活用
健康増進の取り組み
3 すべての人に健康と福祉を
5 ジェンダー平等を実現しよう
8 働きがいも 経済成長も

Environment環境

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに 11 住み続けられるまちづくりを 14 海の豊かさを守ろう 15 陸の豊かさも守ろう

1.脱炭素社会の実現への取り組み

  1. 太陽光発電など再生可能なエネルギーの導入
  2. モーダルシフトと輸送生産性の向上

2.環境負荷低減による豊かな自然環境づくり

  1. 紙の使用量の削減
  2. 環境財団の活動
  3. グリーン物流の推進※
  • 温室効果ガスの低減など環境に配慮した物流
・ソーラーパネル(前橋支店)

・ソーラーパネル(前橋支店)

・福山レールエクスプレス号

・福山レールエクスプレス号

・受領書のデジタル化

・受領書のデジタル化

・環境財団の活動

・環境財団の活動

Social社会

4 質の高い教育をみんなに 5 ジェンダー平等を実現しよう 11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任 つかう責任

1.安全・安心で豊かな社会づくりへの貢献

  1. バラの花や樹木を全国に植え、潤いのある街づくりに貢献
  2. 渋谷育英会・小丸交通財団・福山通運小丸環境財団の活動支援
  3. 国立大学法人広島大学と無呼吸症候群(SAS)の研究(産学連携)
  4. Gマーク取得推進※
  • 国土交通省が推進する「安全性優良事業所」の認定制度

2.ダイバーシティの推進

  1. 女性人材の登用・活躍推進
  2. グローバル人材の育成強化
・SASの研究(広島大学)

・SASの研究(広島大学)

・交通安全教室(小丸交通財団)

・交通安全教室(小丸交通財団)

・グローバル人材の育成

・グローバル人材の育成

Governance企業統治

7 つくる責任 つかう責任 16 平和と公正をすべての人に

1.コンプライアンス体制の強化とリスク管理

  1. 内部監査の充実・強化
  2. BCP(事業継続計画)管理の徹底※1
  1. Business Continuity Plan
    (緊急事態発生時における事業資産の確保・継続)

2.企業情報開示の充実

IR、ホームページによる情報開示の強化※2

  1. Investor Relations
    (株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績の実績・今後の見通しなどを広報活動)
・決算説明会の開催

・決算説明会の開催

・ホームページ、アプリによる情報開示

・ホームページ、アプリによる情報開示

Employee Satisfaction従業員満足

3 すべての人に健康と福祉を 5 ジェンダー平等を実現しよう 8 働きがいも 経済成長も

1.「働きがい」のある職場環境への取り組み

  1. 労働力の確保で組織力を強化し適切な配置を実現
  2. ワークライフバランスを推進し労働環境を改善
  3. ホワイト物流推進※1
  1. トラック運転者不足に対応し、物流の安定と経済の成長に役立つことを目指した運動

2.多用な人材の育成と活用

  1. 女性労働力と高年齢労働力の活用
  2. 社員の成長と次世代幹部育成につながる教育の拡充

3.健康増進の取り組み

  1. 健康経営優良法人への取り組み※2
  2. 再検査受診を含めた健康診断環境の強化
  1. 地域の健康課題に即した取組や日本健康会議が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している法人
・管理職研修

・管理職研修

・女性ドライバーの採用

・女性ドライバーの採用

第5次中期経営計画 DX戦略

DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略

福山通運は、AIやIOTなど最新技術(IT)と社内に蓄積したビックデータを最大限に活用することで、デジタル化による業務改善のみならずネットワーク事業を始めとする各事業のビジネスモデルを変革し、業務や組織も改革していくことを目指しております。これにより、SDGs達成への貢献をより加速し、持続可能な社会の実現を支える企業として、新たな企業価値を創出してまいります。
福山通運は、デジタル技術を活用して、以下のことに取り組んでまいります。

  1. 紙ベースの「アナログ」業務を削減し、生産性を飛躍的に向上させます。
  2. すべての業務の「見える化」を加速し、BPR(業務改革) ※に取り組みます。
  3. 事業環境の変化に柔軟かつ迅速に対応する組織に改革します。
  • BPR:Business Process Re-engineering(業務改革)

経営資源の配分方式

投資項目と金額 (億円)
ネットワークに係わる投資 308
情報関連に係わる投資 90
省力機器に係わる投資 32
環境関連に係わる投資 240
新規事業・業容拡大投資 30
合計 700
要員計画
従業員数 目標 29,000人